浦添市区(定数4)には現職3人、新人2人の5人が名乗りを上げ、8年ぶりの選挙戦となる見通し。前回は公明が候補者擁立を見送り、浦添市区では初の無投票となった。
現職の議会構成は与党2人(共産、社大)、野党1人(自民)、中立1人(維新)で、公明を含む5党の公認候補による選挙戦が与野党構成にどう影響を与えるか注目される。
5期目を目指す西銘純恵氏(73)=共産=は24年間の相談活動で築いたつながりも生かし、支持拡大を図る。大平に事務所を構え、朝のスポット演説や街宣活動に取り組む。党のアンケートでは市民から、自民の裏金問題や辺野古新基地・浦添新軍港ストップ、暮らしの厳しさなどに関する声が寄せられているといい、政策に落とし込み、運動を展開する。
3期目に臨む当山勝利氏(61)=社大=は事務所のある大平を地盤に、前田や当山、仲間、安波茶、伊祖など各地で浸透を図っている。朝は手ぶりに始まり、日中は街宣、夕刻は地域回りに力を入れる。社民や連合沖縄から推薦を受けた。ものづくりの大切さや子どもの学力向上、大学の奨学金制度充実、辺野古新基地建設問題などの政策を重視し訴える。
2期目を狙う島尻忠明氏(57)=自民=は地盤の沢岻と大平に事務所を設置した。浦添市商工政治連盟から推薦を受けた。地元企業など経済界の組織票固めを着実に進める。宮古島市出身の同区唯一の候補として宮古郷友会から支援も得ている。子育てや教育への支援強化や自立型経済発展を訴えており、動画サイトやSNSを使って政策の浸透も図る。
新人で浦添市議の松下美智子氏(68)=公明=は、党県本部として県議選初の女性公認候補となる。前回県議選で浦添市区での擁立を見送った公明としての議席回復を目指す。党の組織力を生かした選挙戦を展開し、新たな支持層の掘り起こしも狙う。近く城間に事務所を開く。教育・子育てや子どもの貧困対策、人権問題などを重点政策に浸透を図る。
新人で浦添市議の古波蔵保尚氏(46)=維新=は、県議会議長の赤嶺昇氏の後継として初当選を目指す。知名度不足を補うため2月から街頭に立ち、3月には安波茶に事務所を構えた。赤嶺氏の地盤を徹底的に回る。自転車で市内を駆け、市民に直接会って支持を訴える。教育無償化や所得向上、身を切る改革、議員削減などを重点政策に据える。
(’24県議選取材班)