定数3に5人が出馬予定の宜野湾市区。玉城県政に与党的立場の無所属現職と社民前職、立民新人の3人と野党的立場の自民現職2人が立候補予定だ。現在の県議会の議席構成は与党1(無所属)、野党2(自民)となっていて、与党が巻き返せるか、野党が現有を維持できるかが焦点だ。
2期目を目指す無所属の玉城健一郎氏(39)は社大とにぬふぁぶしといった政党のほか、宜野湾市職労など労組や嘉手納基地と普天間飛行場の爆音訴訟団からの推薦も受けた。市議団4人から支援も得る。4月後半に長田交差点での街頭演説会で政策を訴えたほか、5月後半には同級生らと市内一周マラソンを計画し、後援会内の結束を強める。
社民前職の宮城一郎氏(56)は市赤道に後援会事務所を構え、国道330号周辺の地域の支持者回りに汗を流す。地域懇談会も開催し、街頭でのスポット演説もこなす。同級生も支援に動く。無党派を取り込むためにSNSでの動画投稿にも力を入れる。社大や連合、嘉手納基地と普天間飛行場の爆音訴訟団からの推薦も受けた。
他立候補予定者が国道330号周辺に事務所を構える中、立民新人の仲西春雅氏(62)は西海岸に近い市真栄原の県道34号沿いに事務所を設置した。政治活動に女性目線を積極的に取り入れることで他候補との差別化を図り、地域を回ってミニ集会を開催する。立民支持層のほか、元県高校PTA連合会会長の経歴を生かして子育て世代への浸透を狙う。
自民公認で4期を目指す又吉清義氏(66)は地域回りや企業回りに励んでいる。出身の我如古を拠点に、真栄原、宇地泊など市内南側地域から選出された市議団とともに票固めを徹底する。業界団体や公明からの推薦を得た。前回県議選で自民公認は一人だけだったが、今回は2人に増えたことで影響を受ける可能性があり、新たな支持層の獲得に励んでいる。
自民公認で4期目に挑む呉屋宏氏(65)の政治活動を支えるのは、後援会内の総勢200人以上が在籍する23の模合グループだ。二十数年来の付き合いがあるグループもあり、結束力が強み。前回県議選では自民推薦だったが、今回は公認を得たことで11人の市議団から支援を受ける。公明からの推薦も得る。企業回りや支持者との懇親会で票固めに励む。
(’24県議選取材班)