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現職2人、新人5人 出馬予定者は合併以降最多 うるま市区<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(8)


現職2人、新人5人 出馬予定者は合併以降最多 うるま市区<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(8)
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 うるま市区(定数4)は現職2人、新人5人の計7人が出馬の準備を進める。4市町が合併してうるま市が誕生した2005年以降最多で、混戦となりそうだ。

 旧地域別では具志川3人、与勝(与那城、勝連)2人、石川2人と各地で複数の立候補予定者がおり、前哨戦が熱を帯びている。与野党が2議席ずつを分け合ってきた選挙結果が変わるかも焦点だ。前回は無投票で、8年ぶりの選挙戦となる。

 5期目に挑む照屋大河氏(52)=社民=は事務所がある市赤道を拠点に、地盤の具志川や市内を回る。後援会を中心に、少年スポーツチームやPTA活動で得たつながりも生かし、子育て世代の立場からの政策も打ち出す。社大や連合沖縄から推薦を得た。親類が多い与勝地域では今回複数人が出馬を予定するため、取りこぼしがないよう支持拡大を図る。

 5期目を目指す山内末子氏(66)=無所属=は出身の市石川と安慶名に事務所を構えた。地元で自衛隊訓練場建設の計画が持ち上がった対応に追われ準備が遅れたといい、急ピッチで体制を整える。連合沖縄が推薦するほか、全駐労などからも支援を受ける。玉城デニー知事と関係が近く、県民の生活改善や子育て支援、貧困対策などを訴える。

 新人で前市議の喜屋武力氏(64)=自民=は市喜仲と宮里に事務所を構えた。中原小、高江洲中でPTA会長を務めた経験や市議4期の実績を生かし浸透を図る。保守系市議の支援のほか、公明の推薦を得た。集会や業者へのあいさつ回りもこなす。市民所得と県民所得の向上、地元の県立中部病院の移転問題、製糖工場整備などを重点政策に掲げる。

 新人で前市議の大屋政善氏(67)=自民=は、自民県連会長の仲田弘毅県議の後継として選挙に挑む。市与那城西原に事務所を開設した。旧与那城町議時代からの経験を生かし、与勝のみならず具志川でも地域回りを徹底する。公明から推薦を得たほか、各業界団体から支援を受ける。中部東道路の早期実現や海中道路を中心とする観光資源化などを掲げる。

 新人の西新屋光男氏(65)=無所属=は1月に市与那城饒辺に事務所を開設した。00年から平敷屋区長を務め、業務の合間を縫って地盤の勝連や市内であいさつ回りに取り組む。政党間のしがらみにとらわれず、保守中道の立場を掲げ、複数の市議が支援に回る。勝連から約20年ぶりとなる県議を目指し、子の貧困対策や一周道路の整備などを訴える。

 新人の島袋あかり氏(43)=無所属=は1月から街頭で朝の手振りを始め、3月に市みどり町に事務所を開設した。出身の具志川地域を地盤として、企業回りにも力を入れている。自営業に携わり商工会活動に取り組んできたほか、中村正人うるま市長の後援会では女性部長を務める。2児の母として、子育て世帯の支援拡充などを訴え支持浸透を図る。

 新人で前市議の松田久男氏(62)=無所属=は4月に市石川東恩納に事務所を構えた。石川市議時代から22年の政治経験があり、党派にとらわれない立場で課題解決を図るため無所属での出馬を決めた。石川を地盤に、大票田の具志川でも手振りやスポット演説をこなす。自身の政治姿勢や人柄を広く知ってもらおうと、ホームページでの発信も強化している。

 (’24県議選取材班)