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12年ぶりの選挙戦に・名護地区<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(10)


12年ぶりの選挙戦に・名護地区<6.16沖縄県議選最前線・情勢を探る>(10)
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<名護市区>与党1人、野党・中立各1人

 辺野古新基地建設などの課題を抱える名護市区(定数2)からは、与党現職1人、野党・中立からそれぞれ新人1人が出馬を予定している。過去2回は無投票が続いており、2012年以来、12年ぶりの選挙戦となる見通しだ。

 2期目を目指す山里将雄氏(67)=無所属=は市大南に事務所を構えた。共産・立民・社民・社大・にぬふぁぶしから推薦を受ける。前回の選挙では無投票の当選だったことから、野党市議らと協力して地域回りや街頭の手振りを積極的に実施し、知名度向上を図る。来年夏に開業予定の北部テーマパークと地場産業の連携・雇用の拡大などを訴える。

 新人で自民公認の比嘉忍氏(56)は、現職の末松文信氏の後継指名を受け、市東江に事務所を構えた。公明から推薦を受ける。名護市議を5期務めてきた経験を生かし、北部地域が抱える基幹病院の充足整備などを訴える。市議会与党会派の議員らと協力してあいさつ回りを行い、票獲得に奔走する。渡具知武豊市長の支持も得て、初当選を目指す。

 玉城デニー県政に対し中立の立場で立候補する伊波勝也氏(65)=無所属=は、コロナワクチン接種の危険性などを訴える。3月からほぼ毎日、名護市街地の交通量の多い道路でスピーカーとのぼりを担いで自身の考えを積極的に訴えており、支持の拡大を図る。事務所は構えない方針だが、地元支持者らと協力してチラシの作成などを考えている。

 (’24県議選取材班)