米海軍の無人偵察機MQ4トライトン2機が嘉手納基地に5月から配備される計画について沖縄防衛局は10日、嘉手納町、北谷町、沖縄市を訪れて計画を説明した。地元自治体からは「配備ありきだ」などと計画を認めない立場が示され、騒音など基地負担の増加に対する懸念の声が上がった。
嘉手納町の當山宏町長は「一番気になるのは騒音と安全性」と懸念し、「騒音などの基地負担はこれ以上増えてはならず、配備がそれに反するなら認めることはできない」との姿勢を示した。
防衛局の説明には「配備実績のない大型無人機で、計画があるならもっと余裕を持って説明するべきで、ちょっと遅い」と不快感も示した。偵察機であることから「夜間も飛ぶだろうし、その影響も心配だ」とした。
北谷町の渡久地政志町長は「一時的とはいえ(配備されると)訓練が増加し、基地負担が増加するのは明らかだ」と認めない立場を示した。外来機も飛来し、騒音が増加する現状で「住民が感じる精神的な負担も増す」と指摘。「(防衛局の説明は)配備ありきの報告だ。基地負担軽減に逆行している」と話した。
(石井恭子、金盛文香)