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首里城再建、取り組み評価 ユネスコ、保全状況を審査


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会は24日、文化遺産「琉球王国のグスクおよび関連遺産群」の保全状況を審査し、火災で焼失した首里城の再建の取り組みを評価する決議を採択した。

 決議は、伝統的な技術や手法などを用いて復元を進め、再建を地域住民らが遺産への理解を深める機会として活用していると指摘した。一方、防火だけでなく防災対策を進めるよう要請。2026年の委員会で再び保全状況を審査するとし、25年12月1日までに報告書を提出するよう求めた。

 首里城は19年の火災で正殿などが焼失した。ただ遺産登録されているのは地下の遺構で、もともと復元した建物だった正殿は世界遺産に含まれていない。決議では、火災が世界遺産としての価値に与えた影響は最小限だったことも認めた。