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ボーリング調査、沖縄県が了承 那覇軍港の浦添移設 防衛局、近く開始へ


ボーリング調査、沖縄県が了承 那覇軍港の浦添移設 防衛局、近く開始へ 那覇軍港の移設予定地=2020年8月15日、浦添市西洲(小型無人機で撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 新垣 若菜

 米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市移設を巡り、県は2日、防衛局が実施するボーリング調査に伴う岩礁破砕について、県の許可は不要と判断し、実施を認める通知を防衛局に出した。防衛局は本紙の取材に対し、着手時期を明かにしなかったが、県には7月中に開始したい意向を伝えていたため、近く調査を始めるとみられる。

 県によると、防衛局が県に明示した調査期間は7月から来年11月まで。建設予定地の52カ所でボーリング調査、92カ所でコーン貫入調査を実施する。県に提出された協議書には、作業場所のサンゴ礁の被度は1%未満で、高い場所でも30%未満とされ、サンゴからは距離を取って調査をするとの報告があった。

 県は、水産資源の保護対策が採られているとして、調査の実施を了承。併せて、水産資源の保護培養に悪影響を及ぼさないよう留意することに加え、協議内容の変更や作業の進捗(しんちょく)状況の速やかな報告などを求めた。

 玉城デニー知事は「那覇港湾施設の移設については、さまざまな意見があることは承知している。県としては、今後とも移設協議会の枠組の中で、関係機関と協議を行う」とコメントした。

(新垣若菜)