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辺野古新基地 泉、枝野氏「いったん中止」 立民代表選4氏の考えは? 沖縄県連に回答


辺野古新基地 泉、枝野氏「いったん中止」 立民代表選4氏の考えは? 沖縄県連に回答 立憲民主党代表選の候補者討論会に登壇した(左から)野田佳彦元首相、枝野幸男前代表、泉健太代表、吉田晴美衆院議員=7日、日本記者クラブ
この記事を書いた人 Avatar photo 沖田 有吾

 立憲民主党県連は14日、同党代表選の4候補者に対して県連が提出していた要望書について、候補者からの回答を公表した。辺野古新基地建設について、泉健太代表は「いったん中止する」と従来の考えを示し、枝野幸男前代表も同様の姿勢を明確にした。ただ、計画そのものの撤回に踏み込んだ候補者はいなかった。

 県連は、4人の候補者に対して8日付で、米軍犯罪をなくす具体策の検討と日米地位協定の改定を進めることや、普天間飛行場の辺野古移設は速やかに中止し、将来的にも新基地建設の中止から逆行しないことなど6項目を要望していた。

 辺野古新基地建設の中止について、野田佳彦元首相は、党として工事を中止し対話で解決するよう求めてきたとして「立ち止まって見直すよう求めていくとのこれまでの党の方針を踏まえ、対応していく」と述べた。

 枝野前代表は、建設をいったん中止した上で「沖縄における基地の在り方の見直しについて、環境汚染や騒音問題などへの対処も含めて、負担軽減について米側と交渉を開始する」と強調した。

 泉代表も建設工事をいったん中止し県民と対話するべきだとして「地盤や米軍再編、費用などさまざまな課題が解決していない。まず県と政府の真摯(しんし)な対話、最新情報に基づいた協議を行うべきだ」と述べた。

 吉田晴美衆院議員は、辺野古新基地建設について「軟弱な地盤に加え、飛行機の飛来による騒音、事故の可能性などの危険がある」と否定的な見方を示したが、工事の中止などに関し具体的には記載しなかった。

 日米地位協定の改定については、枝野氏、泉氏、吉田氏の3氏が改定に取り組む姿勢を鮮明にした。野田氏は、米軍による犯罪撲滅に向けて「日米地位協定を含む米側との協議など、日本政府はさらなる努力をすべきだ」とした。

 県連はその他、基地負担軽減につながるよう沖縄の基地の在り方を見直すことや、南西諸島の防衛力整備について地域の理解を置き去りにして部隊配置や訓練場建設などを強行しないこと、沖縄振興策、一括交付金を自立的かつ継続的発展につなげ、防衛による議論とは切り離すこと、沖縄をモデルケースとした再生可能エネルギー導入など先駆的な議論と検討を進めることを求めた。

 (沖田有吾)