小野寺防衛相「辺野古」推進を強調 オスプレイ県外配備 否定的


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米軍普天間飛行場の辺野古移設推進の考えをあらためて示す小野寺五典防衛相

 【東京】小野寺五典防衛相は、仲井真弘多知事が埋め立てを承認した名護市辺野古沿岸部への米軍普天間飛行場の移設に、県内から根強い反対があることについて「この問題の本質は普天間の危険性除去だ。日米で合意したキャンプ・シュワブ沖にオスプレイを移駐させることだ」と述べ、辺野古移設を推進する方針をあらためて強調した。琉球新報などとの新春インタビューで語った。

 仲井真知事が要望した米軍輸送機MV22オスプレイ12機の県外配備については「米軍の部隊をどこを拠点にということを米側の了解なしに話を進めることはできない」と述べ、否定的な見解を示した。
 その上で基地負担軽減の一環としてオスプレイの訓練を県外で実施する方針を強調。「自衛隊がティルトローター(傾斜式回転翼)機の導入を検討しており、訓練基盤を本土に複数整備する。そうすれば沖縄から本土に行きやすくなる。省内にチームをつくって積極的に取り組む」と述べ、2014年度予算案に自衛隊基地への格納庫整備の調査費を計上したと説明した。
 一方、普天間の5年以内の運用停止には「政府としてできる限りの努力をしていきたい」と述べるにとどめ、安倍晋三首相と同様、具体策は示さなかった。
 与那国島への部隊配備など県内自衛隊の強化に懸念もあることについては「南西地域は重要だ。日本全体の安全保障を考えた上での沖縄の場所に理解していただくしかない。その中で沖縄に負担が掛からないよう丁寧に説明することが大事だ」と述べた。自衛隊の下地島空港利用については「沖縄県の考えの中で検討されるものとなる」と述べるにとどめた。