【ブラジル】都道府県会長に与儀氏 県系初、期待集める


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 ブラジル日本都道府県人会連合会(県連、松尾治会長)の第42回定期総会が3月27日に佐賀県人会館で開催され、与儀昭雄沖縄県人会長が会長に就任した。

 沖縄県人会長が県連の会長に就くのは初めてで、県人会関係者を喜ばせている。日系社会では初の2世県連会長誕生と、話題になっている。
 県連執行部選挙では、与儀氏を会長候補とする候補者連記名簿しか選挙管理委員会に提出されておらず、総会で拍手による採決で承認された。
 与儀県人会長は、沖縄移民100周年の記念式典や行事などの準備、サンパウロ日伯援護協会傘下のやすらぎホーム経営委員長を務めていることもあって、県連会長に立候補することを躊躇(ちゅうちょ)していたが、周囲に説得されて気持ちを固めたようだ。
 与儀会長は「県人会、援護協会も全面的にバックアップしてくれるということで、責任の重い県連の会長を引き受けた。日本語が苦手なので、日本側は1世の皆さんにお願いし、ブラジル側は私たち2世が対応していくように、役割分担で一致協力してやっていきたい」と語った。2世の県人会長が増えている中で、候補者連記名簿では7人の副会長のうち6人が1世。このことからも、1世の支持が大きいことが分かる。
 県連は、ブラジル日本文化福祉協会、日伯援護協会とともにブラジル日系社会の御3家の1つと呼ばれる要の組織で、毎年、フェスチバル・ド・ジャポン(日本祭り)などの大きなイベントを行っている。今年は、4月に定款改正委員会の発足、5月に県連40周年記念誌の出版記念祝賀会、6月の日本移民100周年記念行事への参加、11月には100周年記念フェイラ(小規模な日本祭り)などが行われる予定。
 与儀昭雄会長は、故与儀太郎氏(小禄出身)の三男。63歳。博子夫人(2世)との間に二男2女。(与那嶺恵子通信員)