【中国】大連からの報告 活発に義援金、献血活動


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 5月12日に発生した四川大地震の後、大連の新聞やテレビは地震による犠牲者が日増しに増えて2次災害が発生したことを報じている。大連でも被災地救援のための義援金の協力や献血活動が積極的に展開さている。街頭には「一方有難、八方支援、奉献愛心、情繋災区(地方に災難があれば全国で支援する。真心の奉献は被災地を愛でつなぐ)」などのスローガンを書いた横断幕が掲げられている。

 大連テレビは17日夜7時30分からの定時のニュース番組を変更して、被災地を救援するための特別番組「山海情相連」を実況中継した。観客席の最前列には党や政府の幹部が多数着席し、客席は市民で満席だった。現地入りし救援活動を続けている大連出身の人民解放軍幹部の妻と子をステージに招き、電話でつないだ。妻は「私たち家族は元気です。十分救援活動を続けてください」と夫に呼び掛け、夫が「われわれは懸命の救援活動を続けている」と応えて観客の涙を誘った。
 番組では、今までに義援金を寄せた人たちの氏名をテロップで流した。200万元、150万元など高額の義援金をした企業や団体の代表者50人以上をステージで紹介。視聴者のさらなる協力を呼び掛けた。
 19日から3日間は「全国哀悼の日」と定められた。私が暮らす大連開発区でも、区政府前などの五星紅旗の半旗が掲げられ、19日午後2時28分、市民は一斉に3分間の黙とうをささげた。通行中の全車両が停車してクラクションを鳴らし哀悼の意を表した。携帯電話には黙とうの時間を知らせるメールが入った。政府機関や学校など公の行事は中止になった。大連日報や半島晨報などの各新聞は3日間全面白黒紙面で発行した。
 大連市内や開発区の献血所や献血車には「現在、血液は足りている」の張り紙があった。広場の献血所前には、献血を希望してたくさんの人が集まっていた。
 大連の日本人で組織する大連日本商工会は、16日付で2万元の義援金を出した。被災地の被害が拡大する中、21日には各企業や個人の義援金の受け付け場所を知らせてきた。私の携帯電話には大連紅十字会と大連慈善総会から、義援金協力のメールが送られてきた。
(池宮城克子通信員=観光情報雑誌編集者・新ウチナー民間大使)