サンフランシスコ在住の小橋川次郎さん(93)が70年間にわたり「平和と正義のために活動した」としてロサンゼルスにある南カリフォルニア図書館から表彰された。
5月31日に同図書館で授賞式があり、小橋川さんの履歴がアーカイブの冊子に保管されたほか、名前を刻んだ厚板が壁に掛けられた。ラッスル・リアングUCLA教授やライターのグレン・オマツさんらが推薦した。
小橋川さんはアリゾナ州で生まれ、幼少期を本部町伊豆味で過ごし再び米国に渡った帰米二世。長年、西ロサンゼルスに居住したが、夫人の死を機に息子ベン家族が住むサンフランシスコへ移住した。ガーデニングの仕事をしながら1930年代から70年代にかけて日本と米国間の「平和活動」や「移民問題」に取り組んできた。83、84年に北米沖縄県人会長を務めた。81年には宮城次夫さんや徳山盛村さんらと共に「北米沖縄人史」の刊行に尽力した。89年には息子のベン・小橋川サンフランシスコ・ステート大学教授と故ユージ・イチオカUCLA教授の協力を得て同誌の英訳を完成させた。
授賞式ではベン・小橋川教授、推薦人のグレン・オマツさん、県人会オフィス・マネジャー山内優子さんらが橋川さんとの出会いや人柄について述べた。高校教諭でコミュニティー活動家のトニー・オスミさんは「小橋川さんは常に老若世代の橋渡し役として活動してきた」と話した。レーン・ヒラバヤシUCLA教授も参加した。
南カリフォルニア図書館は63年に草の根運動家たちによって設立され「正義と平和探求」を使命としている。表彰された活動家は271人で、このうち5人が日系。(当銘貞夫通信員)
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