【ブラジル】県人会に紅型100着 沖縄協会が贈呈


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 沖縄ブラジル協会(西原篤一会長)から贈られた紅型100着が、1日と9日の2回に分けて、ブラジル沖縄県人会(与儀昭雄会長)に届いた。1日に届いた紅型は37着で、5月に沖縄を訪れたマット・グロッソ州訪問団のメンバーが帰国の際に、また9日の紅型63着は日本航空の協力で届けられた。

 サンパウロでは6月21日に皇太子殿下をお迎えして、サンボードロモ(カーニバル会場)で、ブラジル日本移民100周年記念式典が催される。入場者3万人を予定しているその式典で、沖縄県人会からは200人が参加し「四つ竹」を披露することになっているが、衣装の紅型が不足。ブラジル琉球舞踊協会(城間和枝会長)の要請で、西原会長をはじめ100周年沖縄実行委員会が琉舞道場や個人に呼び掛けて紅型を集めた。
 1日に届いた紅型の贈呈式は4日、与儀県人会長や城間琉舞協会会長らが参加して行われた。与儀会長が「四つ竹の演舞が大成功を収め、式典が盛会となるよう祈念している」との西原会長のメッセージを披露した。
 与儀会長は「100周年の祝いに、鮮やかな紅型の衣装で沖縄の素晴らしい踊りを披露できるのはうれしい。県人会長として誇りに思う。寄贈してくださった方々に感謝する。8月の沖縄移民100周年には、沖縄からもたくさんの方に来ていただきたい」と感激の面持ちで語った。
 城間会長は「涙が出るほど感激している。特に若い人たちは紅型を持っている人が少ない。これで全員が紅型で踊れる」と喜びを語った。
(与那嶺恵子通信員)