沖縄文化多彩に ブラジル日本人移民100周年式典


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 ブラジル日本人移民100周年記念式典(ブラジル日本移民100周年記念協会主催)が21日(日本時間22日未明)、サンパウロのサンバ会場「サンボードロモ」で始まった。式典には皇太子やルラ・ブラジル大統領が出席し、第1回移民船「笠戸丸」の足跡をたどり神戸から運ばれた「友情の火」の聖火台への点灯などが行われる。

式典で沖縄県人会(与儀昭雄会長)が、祝儀舞踊「四つ竹」(クワディーサー)を踊る。祭典の部ではエイサー太鼓や阿波おどり、和太鼓など、日系人社会に引き継がれる沖縄、日本文化が多彩に繰り広げられる。
 20、21日は出演団体がミーティングや最終リハーサルで仕上がりを確認した。17日から始まった会場のチケット配布は好調で、21日分は3万人収容の会場がほぼ満席状態になるとみられる。21日午前には、開始数時間前から出演者や来場者が続々と会場入りした。
 県人会は約170人の県系2世、3世らが、沖縄から贈られた100着を含む紅型の衣装を着て「四つ竹」の厳かな舞いを見せる。与儀会長は「沖縄からの紅型の提供に感謝している。式典のメーンとして沖縄の文化『四つ竹』を頑張る。移民100周年を迎え、県系人社会もにぎやかさを増している。この盛り上がりを8月の県人移民100周年記念式典につなげたい」と式典前の心境を語った。
 祭典で沖縄市の「沖縄サンバカーニバル」主宰者、加藤祐司さんが率いる「サンバ・ニッポン・ブロッコ・アリガトウ」も出演し、南米のリズムで移民史を切り開いた先人をたたえる。
 祭典は22日も、式典の部を除いたほぼ同じ内容で開かれる。同日は日系人が多く暮らすパラナ州ローランジアで式典がある。