【ドイツ】沖縄の知名度アップ 方言講座と食品販売好評


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 今年3月のベルリンの観光見本市以来、ドイツの新聞の旅行欄に沖縄のことが取り上げられるようになった。最近は雑誌などでも長寿の島・沖縄の名が浸透しつつある。その静かな沖縄ブームの中、2つの沖縄関係の催し物があった。4月10日から3日間行われたデュイスブルク大学での「ウチナーグチ講座」と6月6日にケルン文化会館で行われた「ぬちまーす」初販売プロモーションイベントである。

 「ウチナーグチ講座」はデュイスブルク大学パートリック・ハインリッヒ教授が沖縄から比嘉光龍氏を講師に招いて行われた。ユーモアたっぷりでエネルギッシュな比嘉氏の講座に学生は魅せられ、すっかり沖縄ファンになった様子。沖縄でも忘れられたブーサーやカチャーシーで授業がさらに盛り上がった。講習会期間中に、琉球大学のティル・ヴェーバー准教授による泡盛の説明・試飲会もあり、沖縄料理も出された。最終日の比嘉氏による三線コンサートは身動きが取れないほどの満員で大成功だった。
 3日間の講座に参加したゼバスティアン・レリヴェルトさんは「本当に貴重な興味深い経験だった。次回は沖縄に行きたい」などと流暢(りゅうちょう)な日本語で語った。
 「ぬちまーす」の初販売プロモーションイベントはドイツの会社「Coral Tree Okinawa Trade KG(コーラル・トゥリー・沖縄・トレード)」(アンドレアス・ハーン社長)とぬちまーす(高安正勝社長)が主催。高安氏、ベルギー在住の薬膳(やくぜん)料理家オオニシ恭子氏、アンドレアス・ハーン氏の講演に続いて、オオニシ氏がぬちまーすをはじめ沖縄の乾燥食品と欧州の食材を使った料理講習会を開いた。試食会では海ブドウのにぎりずしやぬちまーすで作った豆腐、ゴーヤー、パパイアのいため物、モズクのサラダ、大人気だった黒糖豆腐ケーキ、グヮバ茶などが振る舞われた。
 オキネシアの金城幸隆社長もイベントの試食会で自慢の製品を自ら紹介。好評を博し完売だった。パリでも同様の企画を予定しているハーン社長は「ぬちまーすをはじめ長寿県沖縄の高品質の商品を時間をかけて欧州市場に浸透させたい」と抱負を語った。
 (キシュカート外間久美子通信員)

「ぬちまーす」初販売プロモーションイベントを行った高安正勝社長(左から4人目)ら=6月6日、ドイツのケルン文化会館