女性が沖縄文化継承 国際女性フォーラム


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女性の果たす役割の重要性を指摘するパネリストの話を聞く参加者=25日、サンパウロ市のマクスード・プラザ・ホテル

 【サンパウロ25日移民100周年取材班】第2回世界ウチナーンチュ会議の一環として第2回国際女性フォーラムが25日(日本時間26日)、「守礼魂の文化継承」をテーマにサンパウロ市のマクスード・プラザ・ホテルで約300人が参加して開かれた。

ブラジルやペルー、アルゼンチン、米国の県系人と沖縄からの参加者ら11人のパネリストが沖縄の伝統文化や習慣の良さを誇り、その継承を担うのは「女性の力」と強調。役割を果たすことを呼び掛けた。
 アルゼンチンの小那覇セシリアさん(大学教授)は、県系社会での食事や習慣など沖縄文化の継承では「女性が核となっている」と指摘。ブラジルの大城ソニアさん(大学教師)は「(移民後)沖縄女性は差別の中で、生活の苦しさを乗り越えてきた。私たち女性は何でもできる」と訴えた。
 花城・田港イオランダさん(元イタリリー市副市長)は、日本の教育を受けさせるため両親に沖縄へ送られ、沖縄戦に遭遇。それでも「沖縄で過ごしたことは後悔していない」とし「命を大切に、物を大切にすることはその時に学んだ」と誇らしげに語った。沖縄から参加した竹崎久仁衣(くにい)さん(書道家)は、インターネットにサイトを構築し、海外でも指導していることを紹介。「地球の裏にいても、ネットではすぐそばにいるように感じられる。新しい“文明”に乗せて沖縄の伝統を発信することは可能」と、ネットの活用を提案した。(玉城常邦)

※注:竹崎久仁衣さんの「崎」は、「崎」の「大」が「立」