礎築いた先人に祈り 先没者追悼法要


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先人たちのみ霊に感謝と尊敬の念を込め、手を合わせる県系人たち=31日午前(日本時間同日夜)、アルゼンチン・ブエノスアイレス市の在亜沖縄県人連合会館

 【ブエノスアイレス30日移民100周年取材班】アルゼンチン沖縄県人移民100周年を記念した先没者追悼法要が31日午前(日本時間同日夜)、アルゼンチン・ブエノスアイレス市の在亜沖縄県人連合会館で開かれた。

沖縄からの訪問団や現地の県系人ら約150人の参列者が異国の地で苦難を乗り越えて根を張り、県人社会の繁栄の土台を築いた先人たちを悼み、祈りをささげた。
 100周年記念実行委員長の米須清文・在亜沖縄県人連合会会長は「私たちを温かく迎えてくれたこの国で、日系人、県系人は揺るぎない繁栄を築いている。アルゼンチン市民から信頼され尊敬される日本人社会を作り上げた先人の皆さま、長年誠にありがとうございました」と述べた。
 安里カツ子副知事が仲井真弘多知事の弔辞を代読。高嶺善伸県議会議長、市町村会代表の宮城篤実嘉手納町長、飯田茂駐亜日本国領事が弔辞を述べた。続いて焼香が行われ、参列者は先人のみ霊に感謝と尊敬の念を込め手を合わせた。ぶくぶく茶の会が献茶もした。
 1952年に移民した1世の仲村実安さん(84)=ブエノスアイレス市=は生活苦の中で、子ども5人を育て上げた。「先輩が築いた繁栄に感謝している。こんなに多くのウチナーンチュに感謝されて、み霊はさぞ喜んでいるだろう」と喜びの表情で語った。(新垣毅)