県人意識「薄れず」50% ブラジル、アルゼンチンの県系人


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ブラジル・アルゼンチン移動編集局フォーラム参加者アンケート

 琉球新報社は移民100周年を迎えたブラジルで8月26日、アルゼンチンで29日にそれぞれ開催した移動編集局フォーラムで、県系人を含む来場者にアンケートを実施した。

母県との連携強化へ向けた最重要課題として61・9%が「留学制度など人材交流の充実」を挙げたほか「若い県系人らに県人アイデンティティーが薄れていると感じるか」との問いに50%が「感じない」と回答した。両フォーラムの来場者のうち計42人から回答を得た。
 「若い県系人たちは県人であるという意識が薄れていると感じるか」の問いには、35・7%(15人)が「薄れていると感じる」と回答し「感じない」は50・0%(21人)、「どちらとも言えない」は4・8%(2人)だった。
 「県人意識を受け継ぐのに最も重要なことは」の問いには「県人会活動の活発化」を38・1%(16人)が挙げ「三線や琉球舞踊など文化活動」が30・9%(13人)、「日本語教育の充実」が11・9%(5人)だった。
 「沖縄との結びつきを深めるために最も重要なのは」の設問に61・9%(26人)が「留学制度など人材交流の充実」を挙げ、「世界のウチナーンチュ大会などイベントの充実」が11・9%(5人)、「企業など経済の結びつき」が7・1%(3人)だった。
 「日常生活の中で“沖縄的なるもの”があるとすれば、それは何か」(複数回答)には「民謡や踊り」と「祖先崇拝」がいずれも61・9%(26人)で、「沖縄の料理」50%(21人)、「方言」26・2%(11人)、「明るく陽気な性格」23・8%(10人)が続いた。
 「沖縄の歴史や文化などをどのように学んだか」(複数回答)は「両親や祖父母」が83・3%(35人)、次いで「県人会などの団体」が38・1%(16人)などだった。(宮城隆尋)