【交差点】いざバンコクへ


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 ご存じない方も多いようで、弊社香港事務所は中国南部華南と呼ばれる地域から東南アジア地域を担当している。この2年間は香港からの定期直行便復活が最優先課題だったこともあり手を出せずにいた。しかし、ここに来て順調に勢いを増す香港市場と長年勤める優秀なスタッフに背中を押されバンコクへ飛んだ。

 かねて日本国際観光振興機構(JNTO)バンコク事務所にチャンスがあれば仕事をもらえるよう頼んでおいたところ、訪日旅行セミナーがあるとの願ってもないお誘いだった。沖縄からは香港便ができるまで頑張ってくれた沖縄観光コンベンションビューローの若手スタッフを派遣してもらった。JNTOの助言も得て地図を片手に航空会社や旅行会社も回り久しぶりに良い汗をかいた。正直なところ半信半疑だった市場だが、首里城までの距離、食事の場所など商品造成目前の質問ばかり。2年前の香港以上の反応に暑さも忘れた。セミナーも、さすが訪日客数伸び率ナンバーワンの市場だけに旅行会社やマスコミ100人以上が詰め掛け名刺の在庫が心配になったほど。
 この4月にバンコク初の沖縄物産展を開いた地元輸入業者に励まされ、県人会の皆さまと飲んだ泡盛の勢いも借り、つい「香港と同じことをすれば定期便も飛ぶ」と口走ったが、正直な感想でもあり私なりに本気でもある。
(宮城石〈つよし〉・県産業振興公社香港事務所長)