【アメリカ】2作家の参加決定 100周年シンポ


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北米沖縄県人会創立100周年実行委員会の会議=米ガーデナ市のオキナワセンター会議室

 2009年8月下旬に計画している北米沖縄県人会創立100周年記念行事に向け、シンポジウム委員会(当銘貞夫委員長)は「ウチナーンチュ・アイデンティティー」と銘打って幅広く各界からパネリストの人材を求めているが、2人の作家から参加の承諾を得た。

 ナオミ・平原さん(46)とジョン・城田(81)さんである。平原さんは「米国ミステリー界最高の文学賞」といわれるアメリカ探偵作家クラブ07年エドガー・アラン・ポー賞の「最優秀ペーパーバック賞」に輝いた。広島系3世だが、エドガー賞受賞の小説の題名が「スネイクスキン・シャミセン(蛇皮線)」で、沖縄を題材に移民の歴史を描いて好評を博している。夫は沖縄系3世。
 ジョン・城田さんはハワイ生まれの沖縄系2世でロサンゼルス市の隣接都市ハシエンダ・ハイツ在住の劇作家である。「ラッキーカム・ハワイ」でジョンF・ケネディ賞を受賞した。「レイナニのハイビスカス」「ボイシズフロム・オキナワ(沖縄からの声)」は舞台上演された。05年に日米友好協会国立芸術基金財団の要請で6カ月間沖縄に滞在して、沖縄移民の研究をした。新たにサンフランシスコ・ステート大ベン・小橋川教授が「アメリカへの沖縄移民の歴史の映像」と題して講演する。
 委員会は既に沖縄県立芸術大の波照間永吉教授から「琉球の歴史と琉球古典文学」についての基調講演を、娘の陽(しの)さん(早稲田大)からは「沖縄の基地問題」の研究報告の承諾を得ている。(当銘貞夫通信員)