【ロサンゼルス】照屋さん芸磨き40年 記念公演1500人が鑑賞


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63人の箏の演奏をバックに「かぎやで風」を踊る仲宗根良江さん(左)と真境名愛子さん=10月26日、米ロサンゼルス郡

 「箏虹(クトゥヌージ)」と銘打った「照屋勝子師籍40年記念公演」が10月26日、ロサンゼルス郡リドンドビーチ・パフォーミングアート・センターで開催された。地元ロサンゼルスとオレンジ郡はもとより、沖縄、ハワイ、ペルー、サンフランシスコなど国内外から総勢130人が出演。1500人の観衆が詰め掛けた。

 県人会元会長・比嘉朝儀さんが当日の実行委員長で、カムスター照屋さんが司会を務めた。国指定重要無形文化財保持者(人間国宝)の照喜名朝一さんが赤田風節を独唱、照屋勝子さんが箏の伴奏で共演したほか、宮城流二代目宮城能造琉舞研究所の踊り手が二才踊高平万才を見事に演じた。当日の全演目は20曲、5時間に及んだ。
 照屋勝子さんは2004年に琉球箏曲興陽会北米支部四代目支部長に就任。06年に北米沖縄県人会芸能部9代目部長となり研鑚(けんさん)を積んでいる。照屋さんは「若い人の育成を課題に日々努力してきた。今回の公演はその一端を担うのでは」と公演の成功に感謝した。
 人間国宝の島袋正雄さんが達筆で多くの自作の琉歌を寄せた。「箏の音の響き 七色の虹に のせて米国の 空に染めあれ」もその1つで「箏虹」の由来になった。
 公演終了後、照喜名朝一さんは「米国は7年ぶり。琉球芸能が盛んなことに感動した」とインタビューに答えた。
(当銘貞夫通信員)