【フランス】上地流空手講習に80人 関心の高さ示す


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上地流の講習会に参加した人たち=フランスのイヴリン県ヴェルヌイエ市

 上地流空手の講習会が3日、パリ西部に位置するイヴリン県ヴェルヌイエ市のディウルボー体育館で開催された。同市で松涛館流を指導しているフランス人空手家のアラン氏が県連盟に呼び掛けて実現した。

 講習会では上地流宗家九段範師の島袋幸信師範(66)=浦添市出身=が同流の歴史を説明し、流派の特徴や練習方法を主体に沖縄空手の神髄である鍛錬や護身術を指導した。
 平日の夜のセミナーにもかかわらず、会場には80人余の参加者があった。予想以上の反応に、フランスで近年沖縄空手に関心が集まっていることを肌で感じたと島袋師範は話す。実際、仏国で主流をなす松涛館流が主導して上地流の講習会を開催するのも珍しい。
 参加者からは「体操化された硬い動きの仏国空手と、日常の体勢から楽々と鋭い動きを繰り出す沖縄の空手との間に大きな違いを見た」などの感想があり、沖縄で高齢になっても空手を続けている人が多い理由が理解できたと話していた。
(与那嶺佐和子通信員)