【ペルー】プレゼントありがとう 県人会・婦人会、クリスマスで贈る


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クリスマス・プレゼントを喜ぶ子どもたちと又吉シスター(後列中央)や新垣ひろみ婦人会長(右隣)ら=16日、ペルー、サンテイシモ孤児院

 ペルー沖縄県人会(親泊フェルナンド会長)と婦人会(新垣ひろみ会長)は16日、年末恒例のクリスマス・プレゼントをサンテイシモ孤児院に届けた。

 1980年代後半、ペルー国内では山岳地帯のアヤクチョ県を中心に発生したテロ組織センデロ・ルミノソが各地で暗躍、組織に協力しなかった多くの農民らが殺害された。
 両親や家族を失い、難を逃れた幼い子供たちを支援するための孤児院建設の計画案が持ち上がった。当時、在那覇ペルー名誉領事だった国場幸一郎氏や元沖縄ペルー協会会長の山川宗秀氏が中心となって、広く一般県民に呼び掛けて100円募金運動を展開、集まったお金で孤児院建設が実現した。
 1992年3月、孤児院が完成し、70人近い孤児が収容された。あれから16年の歳月がたち、その間も国場氏や山川氏からは引き続き支援の手が差し伸べられた。
 当時から孤児の世話をしてきた又吉シスターは「フジモリ政権時代にテロ組織も壊滅され、孤児も発生しなくなった。当時、収容された幼い孤児たちも立派に成長し巣立っていった。沖縄からの力強い支援活動に深く感謝している。長年にわたりクリスマスプレゼントを届けてくれる県人会と婦人会の皆さんにもお礼を申し上げる。今は39人の孤児たちが収容されていて、日々勉学に励んでいる」と語った。
(赤嶺光弘通信員)