【ブラジル】移民100周年記念のシーサー届く 県が県人会に寄贈


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シーサーと共に記念写真に納まるブラジル沖縄県人会の幹部ら

 沖縄県人移民100周年を記念して、県からブラジル沖縄県人会(与儀昭雄会長)に贈られた「シーサー」がこのほど、県人会に届いた。

 紫がかった光沢のある「シーサー」雌雄一対は、高さ約70センチ、重さ約30キロで、県認定工芸士で「美里焼」窯元の宮城秀雄さん(69)が制作した。
 輸送費は沖縄市の企業経営者でつくる「南風会」(宜志政信会長)が負担した。
 昨年、沖縄ブラジル協会の西原篤一会長が来伯した折に、サンパウロ市にあるニッケイ新聞社の高木ラウル社長から依頼されたのがきっかけで、与儀会長とも相談し、「シーサー」寄贈の話が進んだ。
 「シーサー」は、8月21日にビラ・コッポス空港(カンピーナス市)に着いたが、高価な美術品の輸出という形で送られたため、複雑な手続きが必要な上に空港が遠いこともあって、記念式典に間に合わせることができなかったと、与那覇朝昭県人会事務局長は残念そうに説明していた。
 税関手続きを済ませ、12月4日に引き取られた「シーサー」は、同月11日に行われた県人会役員、理事、芸能団体合同の忘年会で披露された。
 与儀会長は「沖縄の皆さんの協力で送ってもらった大事なシーサーを多くの人に見てもらいたい。安全な設置場所を、これから話し合って決めたい」と話していた。
(与那嶺恵子通信員)