【ブラジル】2団体、来月統合へ 県人会と文化センター


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出席者の挙手で草案が承認された臨時総会=ブラジル沖縄県人会館

 ブラジル沖縄県人会(与儀昭雄会長)は、11日午前、同会館の中サロンで臨時総会を開き、ブラジル沖縄文化センター(与那嶺真次理事長)との「統合」を前提とする新定款草案について審議した。

 2006年2月の定期総会で2団体の合併が承認され、両団体役員で組織された定款改正検討委員会(崎間達夫委員長)が、専門家を交えて2年以上検討を重ねてきた。
 その結果、法的手続きの関係から早期の合併は難しいと判断。結局、両団体の法人格を残したままで、組織と活動を統一する「統合」の形に切り替え、それぞれの新定款草案が作成された。
 総会は、与儀会長のあいさつで始まり、続いて議長に選ばれた崎間氏が新定款草案作成の経緯を説明。その後、現行の定款を改正した10章64条から成る「ブラジル沖縄県人会文化福祉協会(草案における県人会の名称)定款」草案が、ポルトガル語、日本語両語で読み上げられ、さらに1章ごとに審議が行われた。
 両団体の定款の内容を一致させるための新条項に関する意見や、日本語版定款の表現修正を要求する声などもあり、最終的には、2月15日に行われる定期総会までに検討・修正を行うという条件で、出席者50人全員の挙手で草案が承認された。
 5時間に及ぶ審議を終え、与儀会長は表情を緩めながら「ウチナーンチュの利益になるために、両団体のきずなを強めていくことが大事」と話していた。
 その後、同サロンで文化センターの臨時総会が開かれ、新定款草案の審議が行われた。県人会同様、検討・修正の条件付きで草案が承認された。
 2月の合同定期総会で承認されれば、県人会、文化センターが「統合団体」としてスタートすることになる。
 (与那嶺恵子通信員)