【アメリカ】南加日系レストラン協会改め「米国日系レストラン協会」


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米国日系レストラン協会(旧・南加日系レストラン協会)の新会長に就任した上地さん(前列右から4人目)と新役員ら

 カリフォルニア州政府が認可する日本食レストラン団体「南加日系レストラン協会」(JRA)が米国日系レストラン協会に改称し、第8代会長にこのほど、那覇市出身の上地勝也さん(50)が就任した。現在、北米で日本食に関するレストラン協会があるのは、サンフランシスコ、シアトル、トロント、ロサンゼルスの4地域。その中でも同協会は会員数約90社を擁する最大規模の団体だ。

 このほど開かれた新年総会で就任あいさつに立った上地氏は「ロサンゼルスを軸に正しい日本食の啓蒙(けいもう)活動を展開したい。北米の他地域や日本の諸団体にも連携を呼び掛け、会員数増加と活動内容の充実化に全力を注いでいく」と基本方針を表明した。
 上地氏は、1984年に渡米し、97年に第1号店をオープン。独創性にあふれたすしなどの創作料理で業界の火付け役となった。顧客に著名人が多く、業界専門誌でも1位に選ばれるなど味・人気共に全米でトップクラスのオーナーシェフとして高い評価を受けている。
 実業家として活躍する傍ら、アメリカで正しい日本食を指導していきたいとの思いから、昨年9月に米国すし調理師学校を開校。外食産業でキャリアを築きたいと志す沖縄の若者たちにも、アメリカで学ぶ機会を提供していきたいと意欲を燃やしている。
 JRAは、1998年に州衛生局がすし飯の常温管理や、食品衛生管理取得の義務付けなどの規制指導を強化したため、業界で団結し問題を解決していく目的で2000年に創立された。
 現在は、レストラン経営者らを対象にした食品衛生管理や労働法に関するセミナーのほか、日本食や日本酒をアピールするイベントなども定期的に開くなど、日本食を通じた日米交流発展にも貢献している。
 (平安名純代ロサンゼルス通信員)