【ブラジル】絆テーマに華麗な舞台 演目多彩、観客を魅了


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出演者全員による「絆」でフィナーレ。中央が斉藤主宰=サンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会記念講堂

 玉城流扇寿会・斉藤悟琉舞道場による芸能公演『絆~心を結ぶ踊り』(呉屋春美実行委員長)が、3月22日、サンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会記念講堂で催された。
 プログラムは2部構成で、第1部は古典舞踊を中心に「琉球王朝」を描き、第2部は「大和の世」「沖縄戦」「アメリカ世」「ウチナー世」と移り変わる時代を日本舞踊、太鼓、民謡、創作舞踊などで表現。

 「踊りと音楽がそうであるように、人は誰もが絆(きずな)で結ばれている。その絆を大切に、これが今回のテーマです」と語る斉藤悟主宰。24人の門下生に、特別出演としてレキオス芸能同好会エイサー太鼓、大嶺初枝琉舞道場、日舞・花柳寿美富浩社中、琉球民謡保存会教師・米須正さん、民謡歌手の具志恵さんとギター奏者のフラビオ・ラーラさん、アラブ舞踊家のパトリシア・ベンカルジニさんを迎え、総勢60余人の、3時間半にわたる華やかな舞台を演出、会場を埋め尽くした1300人余の観客を魅了した。
 サンパウロから400キロ離れたパラナ州クリチーバ市から支部会員40人とともにやってきた上江洲安秀支部長は「朝6時にクリチーバをたちました。そのかいがありました。素晴らしい舞台でした」と感激していた。斉藤主宰の祖母・新垣春子さんは、公演が無事に終わった安堵(あん ど)感と、満足した表情を浮かべ「皆さんのおかげです」と話した。
 来場者は、すべてが若い世代でつくり上げられた舞台を堪能し、ブラジルから琉球芸能を世界へ発信したいと意気込む斉藤主宰に大きな期待をかけている。
(与那嶺恵子通信員)