【ブラジル】琉球國祭り太鼓ブラジル支部、創立10周年盛大に祝う 沖縄の歌、踊りで観客魅了


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華麗に演舞する琉球國祭り太鼓ブラジル支部の10周年記念公演=サンパウロ市

 琉球國祭り太鼓ブラジル支部(浦崎直秀代表)の創立10周年記念公演「島に戻てぃ」(上原テーリオ実行委員長)が、4月5日午後、サンパウロ市のアニェンビー・コンベンション・センターで盛大に催された。2500人収容の会場を埋めた観客は、5時間にわたる太鼓の演舞を中心とした沖縄の歌と踊りの舞台に魅了され、1演目ごとに大きな拍手を送っていた。

 サンパウロ市内5支部と、カンポ・グランデ、ブラジリア、クリチーバ、カンピーナスなどの地方支部の門下生に加え、ペルー、ボリビア、アルゼンチン、メキシコからも参加、約500人が出演した。また、琉舞協会メンバーによる舞踊、カンピーナスの獅子舞、民謡グループ「トントンミー」によるショーも披露され、舞台を盛り上げた。
 開会式には、与儀昭雄県人会長、ウィリアム・ウー、飯星ワルテル両連邦議員、神谷牛太郎、羽藤ジョージ両市会議員など多数の来賓も訪れ、ウー連邦議員と市議会から浦崎代表に記念のプレートが贈られた。
 祭り太鼓の先駆けとなった「小禄バンド」のメンバーとして自らも舞台を務めた上原実行委員長は「今日、この会場では出演者のほかにOBを中心として150人のボランティアが頑張っています。みんなで力を合わせてやってきました。練習の時から泣きっぱなしの浦崎先生に喜んでもらって、とてもうれしいです」と話していた。
 浦崎代表は、開会式でウチナーグチを交えてあいさつし「琉球國祭り太鼓を見守ってください」と呼び掛け、次々と繰り広げられるまな弟子たちのパフォーマンスを食い入るように見詰めていた。
 最前列で車いすに座って舞台を楽しんでいたのは上地マツさん(106歳)=羽地村出身=と花城淑子さん(101歳)=名護市。上地さんは「ひ孫が出ているんです。沖縄の太鼓は素晴らしい。グソー(あの世)への土産になるね」と笑顔を見せていた。
(与那嶺恵子通信員)