【アメリカ】多彩な空間を表現 フトシ・宮城個展


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フトシ・宮城の作品

 ニューヨーク・アートの中心街、チェルシー地区のDaniel・Reichギャラリーでこのほどフトシ・宮城個展が開かれた。
 宮城にとって当画廊での個展は2006、07年に続き今回で3度目だ。沖縄出身でニューヨーク市立大学で学び、最近は東京で制作活動を続けている。

 06年の初個展では写真を展示したが、今回はインスタレーションとなった。
 宮城の作品はNYタイムズ紙をはじめ、フォーラムやアートinアメリカなど世界的に有名な芸術雑誌に紹介されている。
 今回のテーマは大城立裕氏の作品「カクテル・パーティー」を基にしたインスタレーション。イラスト的な小説の説明ではなく、宮城の解釈によって具現化され造形作品となったものだ。小説がシナリオ作家によって映画や演劇となった例は多く、絵画として表現されることも少なくないが、宮城によってインスタレーションという新たな分野で試みが行われた例はごく少ない。
 今、フトシ・宮城は世界の舞台で注目されている現代アーティストの一人だ。
(比嘉良治通信員)