【ペルー】先駆者の活躍称賛 在ペルー西原町人会


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祝90周年と記された大型ケーキを囲む関係者ら=県人会館・西銘順治大ホール

 リマ市郊外の県人会館西銘順治大ホールで5日、在ペルー西原町人会(エレナ崎原会長・フェルナンド仲宗根実行委員会委員長)の創立90周年記念祝賀会が盛大に開かれた。遠路はるばる西原町から上間明町長、城間信三町議会議長ら慶祝団が出席した。

 祝賀会に先立ち、先没者追悼法要が営まれた後、午後1時、ホセ・ブラボ・小橋川さんとカリナ城間さんの司会で祝賀会が開始された。
 祝賀会には地元から宇田川雅幸領事夫妻、カルロス斉藤日系人協会会長、エレナ比嘉日系婦人会会長、ビクトル安里県人会会長、仲田和子婦人会会長、セシリア小橋川ラ・リベルター沖縄県人会会長のほか各団体の代表などが招待され、在ペルー西原町人会の会員を含めて約500人以上の祝賀客で大ホールは埋め尽くされた。
 セレモニーは町歌斉唱の後、エレナ崎原会長の歓迎のあいさつ、続いてフェルナンド仲宗根実行委員会委員長から町人会の歩みが紹介された。
 来賓挨拶では、仲田和子在ペルー沖縄婦人会会長を皮切りに、ビクトル安里在ペルー沖縄県人会会長、エレナ比嘉日系婦人会会長、カルロス斉藤日系人協会会長などが立ち、最後は、上間明町長が「海外に雄飛し、ペルーという異国の地で幾多の苦難を乗り越え、今日のゆるぎない確固たる基盤を築いてこられた先駆者に心より深く敬意を表します」と在ペルーニシハランチュのこれまでの活躍を称賛した。
 この後、上間町長から歴代町人会会長と婦人部長、功労者と高齢者に感謝状と記念品が手渡された。セレモニー最後は、宇田川領事の音頭で「サルー・乾杯」と町人会の発展を祈念した。祝賀演芸会では芸達者の多い西原町人会の多彩な芸が披露された。
 ニシハランチュの先駆移民は明治40年(1907年)、第4航海笠戸丸で稲福太郎(字翁長)、呉屋次良(字呉屋)の両氏がペルーの大地に第1歩を記したのが始まりとされている。大正8年(1919年)、宮平光輝氏を創立委員長に、与那城鍋氏を初代会長に在ペルー西原町人会が正式にスタート、その後、41年までに600人余のニシハランチュが続き、現在は約500世帯と在ペルー県系人社会の中でもトップクラスの世帯数を誇る。これまで町人会の中から、宮平光輝、、奥浜真興、小橋川栄徳、嘉手苅良信氏らが県人会会長として活躍してきた。(赤嶺光弘通信員)