移民資料館9月落成 ブラジル県人会


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県庁を訪れた与儀県人会書記(左)と西原在那覇ブラジル名誉領事=27日、県庁

 県系移民の歴史を伝える移民100周年記念資料館が9月5日に落成式を迎える。ブラジルのジアデーマ市にあるブラジル沖縄文化センター内に設ける。ブラジル沖縄県人会ポルトガル語書記の与儀哲雄さんが在那覇ブラジル名誉領事の西原篤一さんと共に27日、県庁を訪れ、安里カツ子副知事に報告した。

 展示物はこれから県系人などを通して収集し、移民の歴史を伝える写真や生活用品、農具などを展示する予定。仏壇を持たない県系人のために先祖供養の場所を設けることも検討している。小型の「万国津梁の鐘」を作り設置する。県内41市町村の観光をPRするDVDを置くことも検討しており、各市町村に提供を呼び掛ける。
 資料館の総事業費は約8千万円。県が約2千万円、県内市町村が約1千万円を補助した。一般県民や経済団体などからの寄付金1千万円も充てられた。記念碑に用いる石は金武町が贈呈した。西原さんによると、安里副知事は資料館落成を「大変喜ばしいことだ。今は公務で忙しいが、時間ができたらぜひ行ってみたい」と話したという。県からは落成式に参加しない。
 2人は安里副知事に2008年のブラジル沖縄県人移民100周年記念式典の模様をまとめたDVDも贈呈した。