ブラジル沖縄県人会・文化センター(与儀昭雄会長)主催の「第22回郷土祭り」が、このほどジアデマ市の文化センターで催された。
冬曇りの空の下、沖縄桜とツツジに彩られた前庭で、レキオス芸能同好会と琉舞協会や県人会支部の婦人たちによるにぎやかなエイサーで幕開け。
午後は、祭りの目玉「ミス琉球コンテスト」があり、支部や市町村人会、芸能団体などから推薦された16人が琉装での美を競った。
会場は、各候補者をアピールする旗や垂れ幕が飾られ、色とりどりのポンポンを持った応援団の熱気でムンムン。アトラクションで古典音楽、舞踊、空手・古武道、民謡、獅子舞、来伯中の歌手・中平マリ子さんのショーも披露された。
中平さんが歌う「ブラジル」に合わせてサンバを、また米須正さん、大城ビクトルさんの「トーシンドーイ」にはカチャーシーを自発的に踊りだした紅型の美女たちの華やかな舞台が、会場をさらに盛り上げた。
審査の結果、2009年度「ミス琉装」には、サン・マテウス支部推薦のライース・ミワ・ヒガさん(22)=3世=が選ばれた。第一準ミスには、スザナ・サユリ・アラカキさん(28)=中城村人会、第二準ミスには、ガブリエラ・マユミ・ウエチ・マエダさん(15)=カザベルデ支部、ミス・シンパチアにはカロリナ・トモミ・マツウラさん(18)=琉球國祭り太鼓=がそれぞれ選ばれた。
初めて応募したというライースさんは社会科学を専攻する大学3年生。趣味はピアノと琉舞で、祖父母は中城村出身。「とてもうれしい。コンテストなのにみんな競争心がなくて、和気あいあいとして楽しかった。応募を勧めてくれたオバーや家族、支部の皆さんのおかげ」と話していた。
食堂では沖縄そば、ヒージャー汁が準備され、来場者は故郷の温かく懐かしい味に舌鼓を打っていた。
(与那嶺恵子通信員)