【アメリカ】イチローに三線寄贈 うるま市の新里さん、大記録達成を称賛


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係員にイチローへの三線贈呈を託す新里さん(左)

 アメリカ大リーグ・マリナーズのイチロー選手が2000安打を成し遂げたのは9月7日だった。もう一つの大目標・前人未到の記録―9年連続200安打に挑み、13日に達成した。その記録達成に向け、沖縄の三線をイチロー選手に贈呈したいと8日にエンジェルス球場を訪れたウチナーンチュがいる。

 新里紹栄さん(58)はうるま市の新里総業の代表者(一級建築士)だ。イチロー選手の活躍を称賛、三線の贈呈をしたいと思いついた。8月20日に沖縄を出発、シアトルで試合観戦し、さらにサンフランシスコで4日間球場へ足を運んだ。9月8日にはカリフォルニアに南下、エンジェルス球場での試合に夢を託した。9年連続200本の安打にあと5本と迫っていた。
 当日は「ジャパン・ナイト」で、多くの日系人も来ることが分かったので、きっとその日に5本のヒットは間違いあるまい、と判断。三線を贈呈して前祝いすることを決めたのである。高価で特別注文の三線はクルキ(黒木)でできており、時価50万円はするという。マリナーズのチーム係員を呼んで三線を手渡した。しかし、イチロー選手はその日ノーヒットだった。
 新里さんは「歌三線をやる人には安らぎがある。歌あるところには戦いはない。イチロー選手に三線を弾いてもらいたい。200本ヒットを記念して、さおの後ろに9月13日の日付を彫り込みたい」と話した。
 当日は前座で宮城能松琉球舞踊研究所の門下生約30人が球場前でウドゥイ・クワデーサーとマミドゥイを披露した。
 (当銘貞夫ロサンゼルス通信員)