【ロサンゼルス】山城さんに奨学金 南加県人会協議会


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宮崎マック会長から奨学資金と賞状を受け取る受賞者ら=日米劇場

 日本文化を学ぶ若者を奨励し、奨学金を授与している南加県人会協議会(宮崎マック会長)が今年創立45周年を迎えた。41都道府県人会が会員となって育英資金募集演芸会を始めて30回目。13県人会の会員がそれぞれの県の特色を生かして、700人の観客が見守る中、地域の特色ある出し物を披露した。

 今年の奨学金は、7人に千ドルずつ授与された。部門としては華道、書道、柔道、日本語、空手、琴、日本舞踊、琉球舞踊。受賞者の中にはアメリカ東部のエール大学で学ぶ学生や、なめらかな日本語で代表謝辞を述べた山崎アリサさん(ブラウン大学卒業生)もいる。
 県系子弟の山城ミシェルさん(19)は琉球舞踊で受賞した。ミシェルさんは、現在カリフォルニア州立大学アーバイン校の2年生で両親は沖縄系ペルー人。中学生のころ、県からの招待でジュニアスタディーツアーに参加、沖縄の文化や歴史などを習得、沖縄の学生と交流した経験を持つ。真境名愛子琉球舞踊研究所の門下生として7年間、琉球舞踊の多くを学んだ。琉球國祭り太鼓にも参加、県人会やコミュニティーの催しに積極的に参加、喜ばれている。
 県人会会員による出し物は、津軽三味線や秋田県のなまはげ、フラダンス、小倉祇園太鼓、創作舞踊・白虎隊、コーラスなど19演目が演じられた。沖縄県人会は照屋勝子琉球箏曲興陽会北米支部会員14人の琴演奏を地謡に真境名愛子琉球舞踊研究所の4人がクワデーサーを踊った。
 受賞者を代表して山崎アリサさんは「日本文化を習得することで、もっと芸術を究め、自分のことをよく知り、感受性豊かな人間に成長し、これからも南カリフォルニアの日系人社会に貢献していきたいと思います」とスピーチした。
(当銘貞夫通信員)