【ペルー】4世ら伝統芸披露 「ウチナー演芸会」にぎわう


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在ペルー八重瀬町代表で雑踊り「チンヌク・ジューシー」を見事にこなし、割れんばかりの大かっさいを受けたファビアナ儀武ちゃん(右)ら=県人会館

 ペルー沖縄県人会(ビクトル安里会長)は、このほど「ウチナー演芸会」と銘打ったイベントを開いた。先人たちから受け継がれてきた琉球古典音楽や古典舞踊、雑踊り、民謡などの沖縄伝統芸能を、野村流古典音楽協会ペルー支部はじめ、小波津和江琉舞道場、リュウセイ本流リュウセイ会(エリカ与那嶺師匠)、傘の会(宮城春子師匠)、菊の会(佐久田菊子師匠)などの唄・三線グループ(ハイサイウチナー)、琉球國祭り太鼓ペルー支部、婦人会演芸部、各市町村演芸部など3、4世の若手やベテランが多数参加し披露した。

 会場には沖縄民謡に魅了され、自ら唄三線を習い始め、今では「十九の春」を歌いこなす宇田川雅幸領事夫妻や、セサル常重日系人協会顧問、エレーナ比嘉日系婦人会長はじめ県人会顧問、婦人会相談役、各市町村代表や多数の県系人が詰め掛け、会場の県人会館・西銘順治大ホールは超満員に膨れ上がった。
 フランシスコ城田さんと高江州さおりさんの司会で開演。1部、2部、12組ずつに編成されたプログラムのトップを飾って野村流古典音楽協会ペルー支部の地謡で「かぎやで風」が華麗に披露された。
 今回は、出場した在ペルー西原町人会や中城村人会、北中城村人会、大宜味村人会、八重瀬町人会、北谷町人会、宜野座村人会、名護市郷友会などのベテラン、若手の芸が際立った。
 第1部8番目に登場した八重瀬町代表のファビアナ儀武ちゃん(6)、レイミ比嘉ちゃん(7)、新垣まゆみちゃん(8)の雑踊り「チンヌク・ジューシー」は、今回出場組の最年少とあって、会場から割れんばかりの大かっさいを受けた。3人とも、毎週金曜日に日秘文化会館内で指導に当たっているエリカ与那嶺師匠の門下生だという。与那嶺師匠は「こうしたイベントを開くことによって、3、4世の子どもたちが沖縄の伝統芸能に興味を持ってくれることに期待したい」と述べた。
 最後の琉球國祭り太鼓ペルー支部の勇壮な演舞が終わるころにはすっかりあたりは暗くなり、時間も忘れるほどの大盛況ぶりだった。(赤嶺光弘通信員)