【アルゼンチン】道場開設50年式典 宮里さん81歳、生涯現役


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 コルドバ市在住で小林流志道館の宮里昌栄氏=西原町棚原出身=の宮里道場開設50周年記念演武大会がこのほど、アルゼンチン・コルドバ市のオルフェオスーパードームコルドバで開かれた。地元アルゼンチンほか、11カ国の支部道場から約1500人の門下生が参加し盛大に祝った。

 沖縄からは、普久原朝富範士、城間明昌範士、中村清祐範士、西原町副議長の宮城秀功氏と親類関係者18人が参加した。
 宮里氏は、アルゼンチンで50年間空手指導に当たり、81歳でなお現役。子どもから大人まで、よりよい人間形成に目的を置き、空手道を教えている。
 現在は自分の子どもと孫の全員が空手を学び後生の指導にも力を注ぎ、門下生は各国支部を含めると優に1万人を超えるという。
 宮里道場に掲げてある修道心得には「合理合法・共存共栄」「人格の完成に努める・礼儀を重んじる・誠の道を進む・努力の精神を養う・血気の勇を戒める」と日本語で書かれ、その横にはスペイン語でも書かれており、練習後はこれらを発声し、その意味を門下生に理解させている。
 アルゼンチン政府の一般事務局は、演武大会が開かれた9月19日を、「国益の祝賀」と宣言し発表した。
 沖縄から記念演武大会に参加した比嘉昂(たかし)さんは「わした沖縄の空手家が、地球の裏側で沖縄空手を普及させ、技術のみならず空手道の精神も根付かせていること、また、沖縄空手が日本とアルゼンチンの友好の懸け橋として役立っていることを誇りに思う」と語った。