【アメリカ】募金活動で助け合い 寄付金 日系老人施設へ


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三線を弾きながら募金活動をする沖縄県人会員ら=トーランス、ミツワ・マーケット前

 アメリカでは、寄付でどれだけ利益を社会に還元したかによって、人々からの尊敬の度合いが決まる。ノンプロフィット・オーガニゼーション(民間非営利団体=NPO)組織が多く、弱者救済の精神が日常化しているのだ。

 毎年12月に入ると南カリフォルニア8カ所の日系スーパーマーケット前で、南加日商主催で日系敬老ホームのための募金活動「助け合い運動」が展開される。11月下旬から12月中旬までの土日の両日午前10時から午後4時まで、ボランティアらが交代で、買い物客に募金を呼び掛けるのである。
 日商が「助け合い運動」を始めてから15年が経過した。北米沖縄県人会が協賛し8年目となる。2002年に南加県人会協議会の一員になった現沖縄県人会の比嘉朝儀会長が、北米沖縄県人会も「助け合い運動」をトーランスのミツワ・マーケット前で始めてはどうかと声をかけて以来である。
 12月20日は、今年最後のボランティアの日で新垣幸子琉球民謡グループから桃原正雄さんはじめ門下生6人と、当銘貞夫通信員家族が担当した。桃原さんや稲継亮至さんらが三線を持参、「敬老ホームの募金節」などもろもろの歌を歌うと献金箱は見る見るうちにいっぱいになった。
 集まった寄付金は、日商財団の運営費を差し引いて、南カリフォルニア在住日系人の敬老中間看護施設の維持費に充当され、施設利用者らに喜ばれている。(当銘貞夫通信員)