【キラリ大地で】アメリカ/石原春雄さん(旧羽地村出身) 米で4人目師範免許


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
名所ミッション・インでくつろぐ石原春雄・照子夫妻

 南カリフォルニア・リバーサイドに在住し、35年間にわたり琉球民謡と携わってきた石原春雄民謡研究所会主の石原春雄さん(60)がこのほど沖縄で琉球民謡協会から師範免許を授与された。アメリカで師範免許者は故・島盛一さん、金城昭子さん、幸地由記さんに続き4人目となる。

 春雄さんは旧羽地村(現名護市)屋我地の出身。幼少から父親に三線の手ほどきを受けた。山原から浦添に出て、優秀な先生方の指導を受け、本格的に琉球民謡と取り組み始めた。1977年に渡米し、故・島袋盛市師に弟子入りし、「琉歌一つ一つの意味や先人の教えの奥深さに感動し、学業では決して得ることのできないことを学びました」と、その時の感想を述べている。
 2004年10月にはカリフォルニア州トーランス市のジェームス・アームストロング劇場で「島唄旅路―歌道30周年記念公演」と銘打ったリサイタルを盛大に開き、沖縄から琉球民謡協会の上原政雄会長や他州からも大勢の賛助者でにぎわい500人収容の同劇場を満杯にした。その折、沖縄に住む母親の文さんも駆け付けた。現在、80歳の高齢だが健在だ。
 中城村出身の妻照子さんは、ことし琉球民謡の教師免許を受け、夫妻で多くの門下生たちを指導している。照子さんは民謡の傍ら玉城流冠千会与那嶺恵子琉舞道場で琉球舞踊の習得にも専念している。照子さんは春雄さんの1番弟子として琉球民謡の追究に、夫を支えてきた。
 ことし7月には、17歳になる孫の新垣有紀君が、県主催のジュニアスタディーツアーの北米代表の一人として参加し、沖縄の文化などを学んだ。(当銘貞夫通信員)