【ペルー】たくましく1世紀 瑞慶覧、比嘉さん 長寿喜ぶ


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 このほど100歳を迎えた瑞慶覧長亀さん(旧大里村出身)と比嘉カナシさん(西原町出身)に日本政府・内閣総理大臣から特別高齢者として表彰状と記念品が贈られた。昨年12月上旬、日秘文化会館内の大ホールで神内高齢者センターの忘年会が開かれた。

 現在、神内高齢者センターには250人がデイ・サービスに通っているが、瑞慶覧さんも毎週木曜日にセンターに来るのを楽しみにしている。忘年会当日、在ペルー日本国大使館の福田進公使兼総領事、宇田川雅幸領事から表彰された。
 表彰状と記念品を受け取った車いすの瑞慶覧さんは「長生きしたかいがあった。まさか日本の総理大臣から表彰されるとは夢にも思わなかった」と満面に喜びを込め語った。
 瑞慶覧さんは1909年10月16日、旧大里村に生まれた。18歳の時、兄の呼び寄せで渡秘、22歳の時、与那原出身の松堂トヨ子さんと結婚、リマ市郊外のプエンテ・ピエドラ町で農業をしながら5男4女をもうけた。その後、リマ市リンセ区に移り、雑貨店とレストランを経営し、現在は商いを息子に任せている。
 一方、比嘉カナシさんは、老衰のため自宅でのベッド生活を余儀なくされているが、当日は宇田川領事が表彰状と記念品を携え比嘉家を訪れた。カナシさんは西原町嘉手苅の生まれで、19歳の時、知人の紹介で写真結婚目的で渡秘した。
 結婚後、病弱だった夫に先立たれたカナシさんは、名護出身の比嘉けいぞうさんと再婚、夫が営むレストランを手伝いながら2男4女を授かった。現在は長男と同居、15人の孫と13人のひ孫に囲まれ生活している。
(赤嶺光弘通信員)

福田進公使兼総領事から高齢者表彰を受ける瑞慶覧長亀さん
宇田川雅幸領事から高齢者表彰を受けた比嘉カナシさんと家族