【アルゼンチン】街覆う犬のふん 「南米のパリ」今いずこ


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 戦前生まれの人に、「南米のパリ」と言えばすぐブエノスアイレスと答えるだろう。それだけ昔のブエノスアイレスの街並みは清潔で美しかったのだろう。
 しかし今はどうだろうか。5日付の記事で伝えたように、壁の落書きの羅列に見られるような汚いまちに様変わりしている。

 どう変わったかというと、通りごとに犬のふんが転がっているのだ。ボヤッとして歩けば間違いなく踏んづけてしまう。汚いことはなはだしい。そして高級住宅街になるほどそれがひどいのだ。
 もちろん当局は法律をもって禁じ、罰金を科しているが、誰もそれを守る人はいない。
 犬を5匹あるいは10匹以上、1日3時間遊ばせて月150ペソ(約3600円)取っている人もいるが、後の始末が悪い。ふんは垂れ流し、小便は流し放しである。もちろん、飼い主が一匹ずつ散歩に連れ出しているのがほとんどではあるが‥‥。
 願わくば、昔のブエノスアイレスにしてくれないものかと思わずにはおれない。
(新垣善太郎通信員)