【アメリカ】安座間さんに「優れた教師賞」 「ユニークな指導」評価


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 豊見城市出身で、カリフォルニア州サンディエゴ郡ノース・サリナス高校の日本語教師を務める安座間喜治さん(40)が、カリフォルニア州の外国語教師会1千人の中から5人に与えられる「優れた教師賞」を受賞したと、このほど現地の新聞が伝えた。

安座間さんの教え方のユニークさが受賞の理由。3月21日にサンディエゴで開かれた第40回カリフォルニア州言語教師連合会の席上で授賞式があった。
 安座間さんは豊見城南高校、昭和音楽大学を卒業後15年前に渡米、カリフォルニア州立大学モントレー校を卒業した。その後クラーレンドン小学校で3年、ガビランビュー中学校で1年、ノースサリナス高校で10年、計14年の教師歴がある。
 レベル1のクラスから日本語だけの授業を実施。そのために、会話の背景をはっきりさせることが大切なので、絵やビデオクリップを取り入れ、会話に集中した授業を行っている。クラスではペアワークやゲームなどを取り入れて、学生の興味を引くことを心掛けている。言葉だけではなく文化も取り入れる安座間さんは「言葉ができるだけでなく相手の気持ちが分かる学生になってほしい。高校を卒業後、大学でも日本語を学び続けて日本に留学していることを聞くとうれしくなる」と話した。
 趣味はジャズピアノ。将来は「外国語を学ぶ学生のためにNPOを設立、日本語を教えるための教科書の作成に従事したい」と抱負を語る。7年前に安座間さんの授業を受けた男子生徒は「先生の日本語クラスは愉快で知識として多くを取り入れることができた」と語った。また現地の電子新聞は、ある生徒の母親が「安座間先生のような方がノース・サリナス高校で教えていることに感謝しています。他校から同校に移ってくる生徒も少なくありません」と指導方法を称賛していると伝えている。(当銘貞夫通信員)