【ブラジル】玉寄キクさん100歳祝う サンカエターノ県人会支部


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100歳の玉寄キクさんを中心に長寿を祝う県人会サンカエターノ支部の会員ら

 ブラジル沖縄県人会サンカエターノ支部(下田清康支部長)はこのほど、「母の日」と「婦人会創立40周年記念」祝賀会を支部会館で行った。カジマヤーを迎えた金城カミさんと100歳になった玉寄キクさんの長寿を祝って、表彰状と記念品、母親である女性会員全員にも記念品が贈られた。

 85歳からの生年祝いは各支部で行われていたが、カジマヤーと100歳の祝いに対しては県人会本部からも表彰することが今年の定期総会で決まり、玉寄さんはその第一号となった。
 下田支部長は「なるべく多くの人が参加できるようにと計画した。年々、会への参加者が減ってきているが、このような会員に喜ばれる催し物を多くして、会の活動を盛り上げたい」とあいさつした。
 金城さんは都合で欠席したが、玉寄さんは家族と共に、与儀昭雄県人会会長や約200人の来場者から祝福を受け、少し緊張気味の表情ではあったが、「皆さんにこんなにして祝ってもらって、とてもうれしい」と語った。
 玉寄さんは、糸満市武富出身。1933年、24歳の時、夫の牛盛さん(83年没)とブラジルに移住。奥地のコーヒー園や沿岸近くのバナナ園で働いた後、港町サントスでパステル(ブラジルの揚げパイ)店を営みながら10人の子どもを育てた。62年にサント・アンドレー市に移り、フェイラ(青空市)で野菜類の商売をしていた。
 次女の房子さん(73)は「母は98歳まで編み物をしたり食事を作ったりしていた。家の中で転んでからはつえをついているが、どこも痛いところはないと言い、子どもの私たちより元気ですよ」と話していた。
(与那嶺惠子通信員)