【アメリカ】鮮やかな紅型 魅了 宮城流能松会、ファッションショー出演


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琉装でファッションショーに登場した宮城流能松会の会員

 7月18日から始まった第70回二世ウイーク日本祭りのファンドレイジング(資金集め)のためのファッションショーがこのほど、LAダウンタウンのビルトモア・ホテルで開催され、ブランド品100点が披露された。

県系の女優タムリン・トミタさんの司会で、二世ウイーク歴代クイーンらを中心に、男女、児童約40人のモデルが登場、300人を超える観衆が見守る中、4人のデザイナーの作品が紹介された。昨年のクイーンのデイナ・ヘザートンさんらの役割も今回で終了した記念すべきイベントとなった。
 多くのブランド品に交じって宮城流能松会が色鮮やかな紅型装束で琉球王朝時代を再現、木綿でできた農民、漁民が着た地味な色の衣装も紹介、当時の庶民の生活ぶりを伝えて、喝(かっ)采(さい)を浴びた。
 宮城流能松会は南カリフォルニアを拠点として琉球舞踊、民謡の指導にあたり他州にも支部がある、140人余の門下生を持つ琉球芸能研究所である。1974年以来積極的に二世ウイーク日本祭りに参加、当地の日系社会に大きく貢献している。
 宮城能松会主は「二世ウイーク祭りの実行委員の方にこわれてファッションショーに出させていただき光栄です。私たちの持ち時間が10分だけでしたので、琉球王の礼装、王室の模様などの紹介ができなかったのは残念だった」と語った。
 海部俊樹元首相の息子の妻優子さんもショーを訪れており「沖縄のファッションは素晴らしいと思いました。特に色彩の素晴らしさは格別で、人の心を明るくさせる彩色ですね。琉球王国の歴史を勉強したいと思いました」と印象を述べた。
(当銘貞夫通信員)