【フランス】アート発信地で個展 和紙造形作家・美野さん


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美野定雄さんの個展で作品を鑑賞する来場者

 秋も深まってきた9月のパリ。中でもマレ地区はモードやアートの流行発信地としてパリっ子が注目する場所だ。そのマレ地区にあるピカソ美術館すぐそば、ギャラリー「テュィリエ」で、国頭村比地に工房を構える和紙造形作家の美野定雄さんの作品が9月10日から23日まで展示された。

 美野さんは2008年から日本とフランスで巡回展を行っている「日仏造形美術フェスティバル」に参加し、展示会場の一つであるフランス北部メッツ市で昨年グランプリを獲得した。その縁で「テュィリエ」のドゥニ・コルネ氏に誘いを受け展示が実現した。
 「このような機会は二度とないと思いパリまでやってきました」と語る美野さん。沖縄の野山にあるものを使いながら一般的なイメージのある「沖縄」に甘えることなく、洗練されたオブジェに昇華された作品群は、マレ地区のギャラリー街でも見劣りすることのない存在感を放っていた。
 オープニングセレモニーには日本大使館の正木靖公使、日仏文化協会会長ジャン=マルシァル・ベザン氏、親交の深い参議院議員の糸数慶子氏も駆け付けセレモニーに花を添えた。(大城洋子通信員)