【アメリカ】漫画、エイサー、基地、文化を紹介 沖国大学生5人、リッチモンド大で研修


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米国で研修した沖国大の(前列左から)喜屋武愛恵さん、伊波ゆうみさん、渡嘉敷ゆみ子さん、(後列左から)柴本藍さん、益山菜美子さん

 9月初旬から3週間にわたって沖縄国際大学の日本語教師を志す学生5人が日本語教授の研修のため、米バージニア州リッチモンド市にあるリッチモンド大学で研修した。日本語学科のディレクターである鈴木明氏の下で1年生から4年生の授業を見学し、授業終了後は、外国人に教えるための日本語文法を学んだ。実習の一環として、遅れている生徒のためにヘルプセッションの形でマンツーマンの授業も体験した。

 4年生のクラスでは、日本文化のプレゼンテーションを行った。伊波ゆうみさんは、基地問題を取り上げ、思いやり予算や基地があることによって起きる弊害等を発表した。政治学を専攻するアメリカ人学生らが興味深く聞いていた。伊波さんは、「多くのアメリカ人が沖縄の基地問題を知らないということを知り、沖縄の現状を知ってほしかった」と話した。
 渡嘉敷ゆみ子さんは「日本の漫画」をテーマに取り上げた理由を「海外で日本の漫画が人気だということで、日本語を学ぶ学生にさらに日本語に興味を持ってもらいたかったから」と話した。柴本藍さんは、書道の四つの書体や歴史を紹介し、書道家である母親の下で磨いた腕前を披露。書道の醍醐味(だいごみ)を伝えアメリカ人の学生に本物を見せることができたと満足そうだった。
 喜屋武愛恵さんは「日本のファッション」について話し、一時はやったファッションから現代に至る流れを映像で説明した。学生らは、個性豊かな日本の若者ファッションに興味津々の様子だった。益山菜美子さんは、「エイサー」を取り上げた。大学のエイサーサークルの一員である益山さんは、エイサーの歴史や背景、衣装を紹介し、映像で自らのエイサー演舞を見せた。実際に米国の学生らにエイサーの衣装を着せたりした。
 送別会では、5人がそれぞれヘルプセッションの報告と研修の感想を発表した。滞在中は日本語を学ぶ高校生の家でホームステイ体験したり、ワシントンDC沖縄会のピクニックに参加してリンゴ狩りを楽しんだ。
(鈴木多美子通信員)