【フランス】パリで初コンサート 那覇出身 赤嶺さん


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 那覇市出身のピアニスト赤嶺七奈子さんがこのほど、パリで留学時代からの友人であるクラリネット奏者の膝館真由佳さんとの初コンサートを開催した。コンサートのタイトルは「エピス」、フランス語で「スパイス(香辛料)」という意味だ。赤嶺さんは「いろいろな曲=スパイスを取り入れ、観客の方々に楽しい音楽の旅をしていただければ」という願いから付けたという。コンサート当日のパリは気温が低い上に天気もすぐれず、観客の集まりが心配されたが、赤嶺さんの知人たちの口コミの効果もあり、留学時代からの恩師も含め、多くの観客であふれ返った。

 演奏会会場が教会ということもあり、決して万全ではない条件の中での公演だったが、「逆にそれが本番で集中する源になった」という。赤嶺さんの演奏はその言葉通り、観客の心をとらえたようだった。中にはたまたまチラシを見て来たというフランス人から「あなたのCDを買いたいのだけどどこで売っていますか」と問い合わせも受け、「それが一番うれしい褒め言葉でした」と赤嶺さんは話した。
 今後は沖縄の「スパイス」も取り入れ、沖縄のことを少しでも多くの人に知ってもらえる機会を作っていきたいと語った。赤嶺さんは29日には那覇市のパレット市民劇場で開かれるコンサートに出演する。このコンサートは、赤嶺さんと県立芸術大学ピアノコース学生として学んできた仲間で発足したグループでの演奏会。パリでの大仕事を終え、一回り成長した赤嶺さんの演奏が沖縄でも聞けそうだ。
(大城洋子通信員)

リハーサルを行う赤嶺七奈子さん(ピアノ)、膝館真由佳さん(中央、クラリネット)ら
赤嶺七奈子さんと恩師のジャック・ゴティエ氏