本場ジャマイカで活躍 宜野湾出身I―VANさん


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県内のダンサーと共演するI―VANさん(左から2人目)=5日、名護市の名桜大学

 【名護】宜野湾市出身のレゲエダンサー、I―VAN(アイ―バン)さん(26)=本名・当山勝平=がレゲエの本場ジャマイカで活躍している。ジャマイカ政府公認で、レゲエダンス世界一を決める2009年の大会「ワールド・レゲエダンス・チャンピオンシップ」で2位に入り、今年はヨーロッパツアーを成功させた。

5日には、県内のダンサーやミュージシャンと名桜大学の学園祭に出演し、学生たちに「夢を持たなきゃ駄目だ」と熱い思いを伝えた。
 高校生のころからレゲエが好きだったI―VANさんは、20歳でジャマイカの地を踏んだ。「これが本物か」。音楽とダンスのレベルの高さに圧倒され一気にのめり込んだ。帰国後も、お金をためてすぐジャマイカに戻る生活が続いた。
 最初にぶつかった壁は現地のダンサーの高い身体能力だった。必死でついていこうとまず筋肉を鍛えた。日本人であることは体力的に不利だったが、目立つという点では強みだった。
 一方、日本人の印象を悪くしないよう、マナーには人一倍気を使った。
 世界トップレベルに成長したI―VANさんのダンスを、仲間たちは「きれいじゃないけど勢いがある」「人をくぎ付けにする天性のものがある」と評する。
 名桜大の公演では屋外劇場の屋上から登場し、いきなり観客の心をつかんだ。切れのあるステップを踏み、激しく自由奔放に踊る姿は彼の生きざまそのものだ。
 今後の目標を、「ずっとジャマイカでやってきたので今度は日本のために働きたい。本場で見てきたものを伝えたい」と語る。
 名桜大の公演でもマイクを握り、学生たちに訴えた。「好きなことにとことん汗をかいてほしい。己のライフは自分でつくるんだ」。
 I―VANさんは10日、那覇市のクラブsaicoLoにも出演する。