【ブラジル】カジマヤー盛大に祝う 県人会初、対象者32人


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 ブラジル沖縄県人会(与儀昭雄会長)の年中行事の一つ、「ウチナー芝居」(具志堅シゲ子実行委員長)がこのほど県人会館大サロンで催された。今年で6回目。同じ日に「花ぬカジマヤー ウユエーさびら うまんちゅ揃(すり)てぃ あやかいびら」(花のカジマヤーを祝おう。みんなそろってあやかろう)の横断幕が飾られ、「カジマヤー表彰祝賀会」も行われた。

 「カジマヤー祝い」は、2010年2月の総会で、サントアンドレ支部から提案・承認され、県人会主催で取り組まれた。「ウチナー芝居」の日に合せて行われることになった。第1回の今年は97歳以上を対象とした。最高齢者は107歳の上地マツさん。該当者32人(男性8人、女性24人)のうち前田セイさん(104)=大宜味村喜如嘉出身=を含めた5人と代理7人が出席、与儀県人会長から感謝状と記念品が贈られた。
 ウチナーグチで司会を務めた高安宏治実行委員長は、「皆さんのおかげで今日の私たちがある。これからも元気でもっともっと長生きしてください」と祝いの言葉を述べた。
 記念のケーキカットの後、「ウチナー芝居」を開演。知念直義さん率いるサンマテウス支部ウチナー芝居愛好会メンバーによる「丘の一本松」をメーンに、歌劇「楽しき朝」(斉藤悟琉舞道場)、舞踊劇「与那国旅情」(琉球舞踊協会)、民謡、ダンス、スピーチなどが披露された。2世による見事なウチナーグチのスピーチには、JICAシニアボランティアとして沖縄から派遣され、現地に滞在する与古田徳造さんもびっくり。最後は与古田さんの一人舞台で盛り上げ、カチャーシーで終了した。
 具志堅実行委員長は「皆さん、特にお年寄りの方には故郷・沖縄にいるお気持ちになって楽しんでもらえたと思う。ウチナーグチを大事にし、芸能とともに守り伝えていきたい」と語った。(与那嶺恵子通信員)

県人会によるカジマヤー祝いを喜ぶ(左から)98歳の新城トシさん(名護市羽地出身)97歳の松本ヨシさん(大宜味村出身)
会場を盛り上げた「丘の一本松」の一場面