【ロサンゼルス】夢、実現へ ロスで研修 県事業の一環県内学生4人


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米国でのインターンを経験した(後列左から)田仲敦美さん、神田青さん、新垣哲平さん。比嘉千穂さん(前列右)ら=岸本正之さんの自宅で

 多くの学生に海外でのソーシャルビジネス(社会的事業)の経験をさせて人材育成する沖縄県の事業の一環として、第1回の大学生インターン(就業体験)4人がこのほどロサンゼルスに滞在した。北米沖縄県人会とリトル東京サービスセンターで3週間研修し、自分なりのアプローチで課題に取り組んだ。4人は10月に開催される第5回世界のウチナーンチュ大会へのプレゼンテーション(成果発表)と将来の職業への足掛かりになったと喜んだ。

 金城義男さん、淑枝さん夫妻宅にホームステイした神田青さんと比嘉千穂さん(共に琉大)は沖縄県人会で、新垣哲平さんと田仲敦美さん(共に沖縄国際大)はリトル東京サービスセンターで研修した。
 宮里大八琉大特命准教授が世界のウチナーンチュ大会実行委員会と連携し、学生の指導的役割を担った。
 研修中に実業家岸本正之さん、多摩子さん夫妻が学生を自宅に招待した。岸本さんは個人で基金を設立、運営する岸本短期留学奨学生について「高校生を対象としていたが、来年は大学生にしたい」との意向を伝えた。
 着物の着付け教室を営む押元(旧姓・上間)末子さんは、アカデミー賞受賞式典の出演者のために着付けをしに行く途中、県人会に寄って4人と会った。ウチナーンチュ大会で「ファッションショー」を予定している神田さんに押元さんが協力を約束、ファッション界に興味を持つ田仲さんは琉装と着物の着付けのコラボについて熱心に質問した。
 インターン最終日にはさよならパーティーが県人会館であり、比嘉さんは「愛をたくさん頂いた。ウチナーンチュ大会でお返ししたい」とあふれる涙を拭った。新垣さんは帰国後、出身地の南風原町で町長に面会し「沖縄と米国高校生とのホームステイ交換を実施して親善を図るよう提案したい」と抱負を述べた。(当銘貞夫通信員)