【ワシントンD.C.】「ふるさと」堪能 ワシントンDC沖縄が新春会


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ワシントンDC沖縄会の恒例の新春会

 ワシントンDC沖縄会の恒例の2011新春会がこのほど、バージニア州郊外の公立学校を借りて行われた。トーマス・プロクター会長は、開会あいさつで東日本大震災で亡くなった人たちへ哀悼の意を表し、被災者へのお見舞いと早い復興を祈る言葉を述べた。その後、食事に移り会場のテーブルには、自慢の一品が所狭しと並べられ、旧知との再会を喜びながら、郷土料理などを堪能した。

 ステージでは、玉城流継翔会の地元のメンバーによる「踊ぃくわでぃーさー」で幕が開いた。次に、浴衣を着た子どもたちによる「花ぬ風車」が紹介された。オハイオ州からのゲスト、阿波連本流啓扇会・知花和子会主の門下生は、「てぃんさぐぬ花―祝節」を舞い、知花和子会主は、「汀間当」を情感豊かに表現し観客を魅了した。今年も会に花を添えたのは、金武町で琉舞道場を開いている金城平枝師範の一行5人。「高平良万歳」を山城吉美師範と利江・セルベニィーさんが舞い、「しゅんだう」では、渡辺陽子師範と宮里和美師範が加わり伝統芸能の粋を見せた。最後に金城平枝会主は、初めて渡米した高校生の仲原瑠季さんと地元の門下生らと共に「黒島口説打ち組み太鼓ばやし」を舞い会場を沸かせた。ニューヨークからは、定子・トゥーシさんらがエイサーパーランクーを披露した。
 そして例年通り、空手は一心流と上地流が力強い演武を見せた。このほか、大学生のジョナサン・ラッセルさんが地震に見舞われた被災者に対し応援の気持ちを込めて「上を向いて歩こう」をギターで熱唱した。ワシントン沖縄会の三線グループも「鷲の鳥」や「アシビナー」などを歌い、日頃の練習の成果を見せた。「ぶくぶく茶」も紹介された。
 往復6時間かけて来たある県人の息子夫婦は、「昨年初めて沖縄文化に触れて好きになり今年も来た」と話した。会場は、300人の熱気であふれ、5時間にわたって行われた2011年の新春会は、カチャーシーで幕を閉じた。
(鈴木多美子通信員)